彼女は年上である男性の部下を、許せなかった。

遅刻は日常茶飯事。
社内でも眠そうな顔で、ぼっとしている姿を見るたびに、
うだつの上がらないその男を、いつも感情的に叱り飛ばしていた。

会社から、居なくなって欲しいと、心の底から思っていた。

自分がいつもイライラしているのは、
その男の所為だと思っていた。

 

ある時、彼女は、知人の見舞いに病院に行った時、
偶然その部下に会う。

部下は、包帯でぐるぐる巻きになった子供を抱えていた。
聞けば、その子は生まれた時から難病にかかっていて、
長く生きたとしても、20歳が限界だと言う。

そして、奥さんは3年前に他界されていて、
2人の子供の世話を、ひとりでみているそうだ。

彼女は、自分を責めた。
社内でのマイナス面ばかりに目がいき、

何故彼の状況を、理解してあげなかったのだろうと・・・

 

次の日から、彼を見る眼は変わった。

遅刻している等の状況は、
会社に属している以上、評価は上げられないが、

彼を何とか背後で、カバーしてあげようとする気持で接した。

 

それからは、部下の遅刻も徐々に少なくなり、
やる気を持って、仕事に取り組む姿が見られた。

そして、そんな部下を許すと同時に、
彼女のイライラも無くなっていた。

 

理解をし、許す事で、
マイナスに使っていたエネルギーは、
プラスに使われるようになる。

そして、その大切な事を気付かせてくれた部下に、
感謝の気持ちさえも湧いてきた。

明るくなったその部署は、
以前より、活気で溢れかえっている。

 

 

いつも幸せを願っています

竹内 嘉浩
竹内 嘉浩株式会社呉竹(くれたけ心理相談室、呉竹コンサルティングサービス)
今日も一日おたのしみさまでした。

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There is no time like the present.

ゆるすということ” に対して1件のコメントがあります。

  1. M・F より:

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    人って、不思議ですよね。
    たった一つの出来事で、ものの考え方がガラっと変わってしまう。
    あとになって、しまった!と思いながら反省しているのだから・・・。
    全てを理解するのは不可能だけど。でも、やっぱり。・・・何かをする前に、一呼吸おいてみたいと思います。そんなに怒ったってしょうがないように思うのは、私だけでしょうか?

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