「よしひろちゃん!」
たった一人だけ、私をちゃん付けで呼ぶ人がいた。

既に他界をしている、祖母である。

 

母を産んでから直ぐに病死をした祖母の後に、
後添えとして迎えられたのが、このおばあちゃん。

祖父は自動車会社を、経営していた。
聞いた話では、母が幼き頃、お手伝いさんが十数名もいる
かなり裕福な家庭だったそうだ。

母が小学生の頃、突然祖父は亡くなり、
家庭は、貧乏のどん底に突き落とされた。

その時、血のつながりも無い母や叔父を、
愛を持って育ててくれたのが、祖母である。

若い頃のおばあちゃんの写真は、めちゃ美人でした。

大やけどを負って、生死の境をさまよう叔父(息子)の為に、
貧乏な時に、治療する術を全国を探し回っていたらしい、おばあちゃん。

 

私と触れ合ってくれた祖母は、
祖父の姿を投影させながら、男としての美学をやさしく教えてくれた。

90歳を過ぎた頃、床に臥す事が多くなった。
「私が夏に死ぬと、お参りにみんなが来てくれるのは暑いだろうし、
冬に死ぬと、みんなが寒いしなぁ」と言っていた。

そして、数年前の4月15日。
春の暖かな日差しが差す季節に、おばあちゃんは逝った。
祖母は、散り際までかっこよかった。

祖母の居る、墓前に手を掌わせると、
今も「よしひろちゃん」という声が聞こえてくる。

血が繋がって無くても、祖母が居たから、私も生かされている。
全ての祖先に感謝です。

 

いつも幸せを願っています

竹内 嘉浩
竹内 嘉浩株式会社呉竹(くれたけ心理相談室、呉竹コンサルティングサービス)
出来るだけ毎日書こうと心がけています。
There is no time like the present.

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「よしひろちゃん」” に対して1件のコメントがあります。

  1. みゆ より:

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    なんて優しいお婆ちゃんなんでしょう…
    読んでて感動してしまいました。。

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