大学生の青年は、
一人で、初めての銀行に向かっていました。
アルバイト代の振込をする、口座を開くためでした。
日差しのとても暖かな5月の頃でした。
自動ドアが開き、店の中に入り、
カウンターに案内された時、
衝撃が走ったのです。
カウンターの向こうにある、制服姿のかわいらしい笑顔に、
青年は一目惚れをしたのです。
それは、まさに
運命的な出会いを感じた瞬間でした。
その夜から、
青年は友人達との会議が始まりました。
カウンター越しのギン子ちゃんに、
どうやってデートに誘うか。。。という会議は、
毎晩のように深夜にまで及びました。
二ヶ月ほど続いた真剣な会議の末、
ついに実行の時が来ました。
意を決した青年は、心臓が飛び出そうな心持ちで、
通帳とお金と一緒に、小さな紙切れを渡しました。
「お仕事終わりましたら、少しお話させていただけませんか。。。。。」
というメッセージを書いた紙切れは、
その紙切れは、、、
「入金でございますね」の、
ギン子ちゃんの笑顔とともに、
「こちらは結構ですので」と、
即座に青年のところに返されたのでした。
青年の運命的な恋は、
一瞬にして終わりました。
肩を落として結果を友人達に報告すると、
同級生のお母さんがやっている、
スナックに連れて行ってくれました。
いいやつらだ。。。と青年は、
涙がでるほど熱き友情に、感動していました。
そして友人達は、青年にカラオケを歌わせるために、
当時流行っていた曲を、勝手に入れたのでした。
「愛はかげろう つかのま~のいのち~♪」
青年は熱唱しました。
真剣な恋は、酒のつまみのような笑いに変わり、
夜は更けていくのでした(泣)
※くれたけカウンセラーQuestion#20 あなたの「恋」について語ってください。
傘もあるし長靴もある エアコンもあって毛布もある
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今日も一日おたのしみさまでした。
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